最近の不動産動向

■最近の不動産動向

コラムVol.1 平成31年3月2日号

昨年秋頃よりマンション戸建てともに売行きが悪くなったという話を耳にすることが多くなりました。実際にも首都圏における2018年の初月販売率は62.1%で好調の目安とされる70%を切り、12月には49.4%と50%を切りました。特に郊外、駅から10分超の物件においては顕著な状況です。マンションは通常「青田売り」と称して完成前から売るのですが、完成在庫も増えています。一方で駅前物件はかつての相場を逸脱した価格で売れております。
私が住んでいる文京区では、春日駅前の再開発マンション「パークコート文京小石川ザタワー」が売りに出され人気を博しております。駅直結のマンションでその坪単価は約@570万円です。モデルルームではパワーカップルと呼ばれる大企業に勤める共稼ぎの夫婦が多く見られました。リーマンショックの前にもマンション価格は高騰しましたが、その際に文京区では単価が@450万を超えたところから売れ行きが悪くなくなりました。都心回帰の動きによりさらに進むのか、ピークなのか先行きが見通しづらい状況です。

■ブロッサム・トピックス

現在、遺産分割のコンサルティングを依頼され、資産評価と遺産分割の整理を行っています。被相続人は、不動産を10件ほどお持ちで、資産規模が20億超にもなる所謂地主さん一家です。相続人は、配偶者と異母兄弟3人となります。ご兄弟の交流が無かったようですので、なかなか難しい事案です。税理士先生はいらっしゃるのですが、申告は行うが(揉めそうな?)分割には関与したくないとのことでお鉢が回ってきました。弊社は不動産がメインなのでこのようなお仕事はサービス(少額報酬)で、遺産分割後に不動産売却があればそのお仕事(専任媒介契約)をやらせてもらうことにしておりますので、お客様としては頼みやすいようです。現実的な査定においては、上述の「最近の不動産動向」にありましたように、郊外、特に駅から遠い物件の価格が明らかに下がっています。戸建て業者等の不動産業者が敬遠して買ってくれません。不動産の価値も時代の隆盛とともに変わっていくのを感じます。