本件は「ホーマット」という有名な高級賃貸マンションです。建物は和のテイストで高級感があり、総戸数10戸、全ての住戸100㎡超で、外人さん含め要人が住んでおりました。建物は老朽化して毎年修繕費が大きくなり、収益力が悪くなっていました。所有者は高齢のため、自身で立退きをする意思はなく、現状の状況での売却意向でした。賃貸マンションとしては、高額でかつ収益力が低いため、立退き前提の事業用地としての売却を狙うこととしました。立退きといっても、経済力のある方ばかりで容易でないのは目に見えておりますが、時間をかけて事業を行える大手不動産会社に絞って営業を行いました。屋上からの眺望を見てもらい、購入意欲を高めました。立地の良さから、立退きについては時間をかけて取り組みたいという大手の開発業者（デベロッパー）が見つかりました。
もう一つネックとなるのは、目黒駅から近い立地にも拘わらず前面道路が砂利道の私道で、開発業者（デベロッパー）なら必ず条件となる「通行承諾、工事の掘削承諾」が得られていないことです。そのため都会にも関わらず砂利道なのです。この点については、第3者が絡むことから購入の条件となりました。売主代理人とともに、手土産を持って何度かお話をしに通い、なんとか了解を得ることができました。
不動産業界においては有名物件でありましたが、上手く収めることができ、評価を得ることができました。