■ コロナショック > リーマンショック
コラムvol.5 令和2年5月18日号
5月12日豊田章男トヨタ社長「コロナショックはリーマンショックよりもインパクトが大きい」
5月13日パウエルFRB議長「第2次世界大戦以降のどの不況よりも悪い」
今回のコロナショックはリーマンショックとよく比較されます。思い起こすと、リーマン・ブラザーズの経営破綻は2008年9月15日に起きました。その頃日本は、サブプライム住宅ローンを買っていないので、影響は限定的だろうと云われていました。実際にもサブプライムを購入していた大和生命保険の倒産等はあったものの、当初影響は軽微でした。その後の世界的な経済の冷え込みから、金融不安となり米ドルの下落=円高が進み、輸出産業から大きな影響が広がり、日本経済にも大きなインパクトとなりました。不動産業界では、金融機関の貸しはがしが起こり、一気に倒産企業が増えました。
私の前職コスモスイニシア(前リクルートコスモス)では、その前年2007年12月に銀座の大型案件約200億を取得し、私は2008年1月に当該部署の責任者に異動となりました。印象深いのは異動前に千葉支社長をやっていた関係で、千葉銀行の専務取締役ご挨拶に伺うと「流石に早いですね、もう処理ですか。」と云われたことです。当時の経営者も私も、そのような世界の動向には全く気づいておりませんでした。しかし2008年秋より経費削減によりタクシーの使用が禁止となり、2009年には給料が下がり、夏から希望退職の募集が始まりました。将来不安になり、精神的に辛い日々が1年以上続きました。
今は巣ごもりの真っ最中で、なかなか周りの様子が見渡せません。これから経済への大きな影響が露見し、かつ現実化してくることと思います。リーマンショックの際には日本は人口が減るのだから今後不動産の価格はもう上がらないと云われました。実際には、不動産価格はアベノミスクにより大きく上がりました。経済には、雨も、嵐もありますが、いずれ晴れが来ます。
健康第一、気持ちは前向き、仕事はしっかりと備えたいと思います。
■ ブロッサム・トピックス
現在弊社では3月に取引先企業から依頼された不動産の販売に力を入れております。こんなときに買う人がいるの?と思われがちですが、日本もリーマンショックの経験を積んで、今がチャンスと考えている法人もそれなりにおります。ただやはり想定外のことが起きておりますので、些細なことですがお伝えします。
1、普段は土地の地歴調査として国会図書館にて住宅地図の取得を行いますが、休館で調べられません。
ネットで調べているなかで、国土地理院のHPの中にある「空中写真閲覧サービス」という有益なサイトを見つけて、事なきを得ました。
2、東京法務局への相談は、以前より予約のうえ対面で行っており予約に結構日にちを要したのですが、現在リモート(メールと電話)対応となり、結構すぐに答えが来ました。
3、横浜市開発指導課に事前相談を行っておりますが、出勤が交代制になっており、上司とすり合わせができないようで、なかなか答えが出ません。
4、鉄道会社はリーマンショックでは影響がほぼなかったので、不動産会社の駆け込み寺となりましたが、人が動かないコロナショックでは影響がとても大きいようで、某社では不動産購入の停止、不急の支払い停止の指示が出ているそうです。